カーン・ジャマル Khan Jamal Creative Arts Ensemble - Drum Dance To The Motherland (1973)
カーン・ジャマル・クリエイティブ・アーツ・アンサンブル|ドラム・ダンス・トゥ・ザ・マザーランド
- Genre:ジャズ
- Style:フリー、ダブ
- Recording:1972
- Release:1973
- Label:Dogtown Records
- Billy Mills (b), Dwight James (ds, cl), Alex Ellison (ds, per), Mario Falgna (ef), Monnette Sudler (g), Khan Jamal (vib, cl)
英国 FACT Magazineの70年代ベスト・アンダーグラウンド・ジャズ・アルバム20選にも選ばれし怪奇ライブ・アルバム。その内容は極上のコズミック・スペース・ダブ・フリー・ジャズ。84年にヘヴンリーな「Infinity」を吹き込んだ人物と同じですか?と思ってしまうくらい。オリジナルは1972年に300枚のみプレスされたレア盤で、2009年に EM Records が再発してくれました。
カーン・ジャマルはヴィブラフォン、マリンバ奏者。バイヤード・ランカスターやビル・ルイスと共にフィラデルフィアのジャズ・シーンの屋台骨を担った人物。なんでもサン・ラー Sun Ra やジェフ・ギルソン Jef Gilson とも交流があったらしい。
兎にも角にもジャズという括りに縛られない音像が凄い。冒頭の「Comic Echoes」なんてもう演奏っていう演奏はしてないですから。それでもビヨーン、ボヨーンとダビーなエフェクトが飛び交うわけで、フリー・ジャズですら括れない感じです。トラック 2、タイトル・トラックの「Drum Dance」でやっとそれらしい演奏が始まります。ここからが本番。いなないてるホーン隊と、ポリリズミックなパーカッション、中盤から参戦するマリンバのどれもがそこではないどこかと交信していると思える様は、Art Ensemble of Chicago がダビーにリミックスされた感じを思い浮かべるのが手っ取り早いです。超絶かっこいいですよ。
ちなみにこのライブの入場料は75セントだったらしいです。