ジャズの名盤・名作をご紹介

ジャズの名盤探検隊

コートニー・パイン Courtney Pine - Destiny's Song + The Image of Pursuance (1988)

Courtney Pine - Destiny's Song + The Image of Pursuance

コートニー・パイン|デストゥニーズ・ソング + ジ・イメージ・オブ・パースアンス

Genre:ジャズ
Style:コンテンポラリー、UK、バップ
Recording:1988
Release:1988
Label:Antilles New Directions
Courtney Pine (ts, ss), Gary Crosby (b), Paul Hunt (b), Mark Mondesir (ds), Joe Bashorun (p), Julian Joseph (p)

アシッド・ジャズ、そしてUKジャズの隆盛直前の1988年にリリースされた、コートニー・パインとしても真っ向からバップに挑んでいる2ndフルアルバム。コルトレーンの流れを換骨堕胎、アメリカ臭くない洗練されたバップを追求していて、ここから90年代に突入するのだというコンテクストから聴いてみても楽しめるアルバム。

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ジャズやブラジル音楽が好きです。ふーん、これはジャズなのか、という名盤から、うん、これはジャズじゃないね、という名盤まで。ご意見・ご感想などがあればTwitterまで。@elenco

64年、枯淡の境地 エリック・ドルフィー Eric Dolphy - Last Recordings (1988)

Eric Dolphy - Last Recordings

エリック・ドルフィー|ラスト・レコーディングス

Genre:ジャズ
Style:ポスト・バップ
Recording:1964
Release:1988
Label:DIW
Eric Dolphy (as), Jacques Hess (b), Jacky Bambou (congas), Franco Monzecci (ds), Jack Diéval (p), Nathan Davis (ts), Donald Byrd (tp)

超名盤「Last Date」の直後にして、最後のスタジオ・レコーディング(と言われているもの)。このジャケット以外のバージョンや、これに更に未発表音源を追加してリリースされているものもあるので、その辺りは自分にあったものを選ぶといいでしょう…選びにくいですが。

収録曲は下記4曲で、1964年6月11日吹き込みです。音質はとても良好。19分超えの「Springtime」はエキゾティックで枯淡に達した感がある落ち着いた演奏。「245」はゆるい「Fire Waltz」といったところでしょうか。「GW」でドルフィーらしい勢いの良いテーマが聴けます。「Serene」も落ち着いた印象です。先に「Last Date」を聴いてくださいね。

  1. Springtime
  2. 245
  3. GW
  4. Serene

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ドルフィーが炸裂 ジョン・コルトレーン John Coltrane - European Tour 1961

John Coltrane - European Tour 1961

ジョン・コルトレーン feat. エリック・ドルフィー|ヨーロピアン・ツアー 1961

Genre:ジャズ
Style:モード
Recording:1961
Release:2017
Label:Le Chant Du Monde
John Coltrane, Eric Dolphy, McCoy Tyner, Elvin Jones, Jimmy Garrison, etc

1961年11月のヨーロッパ・ツアーをコンパイルした7枚組CD。過去に発表された音源を再録したものですが、ドルフィーをフィーチャーしたコルトレーン・カルテットのファンにはとても便利なセットになっています。

同年同月の頭には同じメンツでヴィレッジ・ヴァンガードでのライブが吹き込まれています。まずはそちらを聴きましょう。このセットはその後でも決して遅くないです。

  • CD1 - Paris (November 18, 1961, Olympia, 1st Show)
  • CD2 - Paris (November 18, 1961, Olympia, 2nd Show)
  • CD3 - Copenhague (November 20, 1961, Falkonercentret)
  • CD4 - Helsinki (November 22, 1961, Kulttuuritalo)
  • CD5 - Stockholm (November 23, 1961, Konserthuset)
  • CD6 - Stuttgart (November 27, 1961, Liederhalle), Frankfurt (November 29, 1961, Kongresshalle)
  • CD7 - Berlin (December 2, 1961, Auditorium Maximum), Baden-Baden (December 4, 1961, Südwestfunk Studio), Düsseldorf (March 28, 1960, WDR Studio)
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アンブローズ・アキンムシーレ Ambrose Akinmusire - On The Tender Spot of Every Calloused Moment (2020)

Ambrose Akinmusire - On The Tender Spot of Every Calloused Moment

アンブローズ・アキンムシーレ|オンザ・テンダー・スポット・オブ・エヴリ・カラスト・モーメント

Genre:ジャズ
Style:コンテポラリー・ジャズ
Release:2020
Label:Blue Note
Harish Raghavan (b), Justin Brown (ds), Sam Harris (p), Ambrose Akinmusire (tp, ep), Genevieve Artadi (vo), Jesus Diaz (vo)

過去の作風に囚われないで、常に新しい作品を作り出すというのは物凄くパワーのいることだと思うし、そうして届いたものを味わって言語化するというのは、味わうまでは簡単ですが、いざ言語化しようとすると非常に難しかったりします。というのも、鑑賞というのは絶対的にそうだとは言わないまでもある程度までは比較という作業の上に成り立っている(と思う)ので、新しいものをポンと持ってこられると、比較の連鎖からなる連続性がブツんと切られてまた一から手探りで言葉を探しに行かなければならなかったりするのではないでしょうか。ただ、そういう作品は所謂面白いので、シーンに好意的に迎え入れられること多いようにも思えるので(現在は)、ここに届いたアンブローズ・アキンムシーレの新作もたぶんそういう類のアルバムでしょう。

アンブローズ・アキンムシーレは1982年に生まれ。若手~中堅では最先端のジャズを突っ走るトランペッター。ナイジェリア出身の父親とミシシッピ州出身の母親の間に生まれ、カリフォルニア州で育った、という来歴が、このジャケットともにこのタイミングで想起させるのは、Black Lives Matter 運動を筆頭とした、黒人の人種差別問題に対するアティテュード。

自分の声を使って黒人生活の複雑さを分析している

ただ、これは新たな試みではなくて、現代ジャズをはじめ黒人の芸術が常に孕んできた意識であって、アンブローズ・アキンムシーレも常にそういう意識を作品に込めてきたことは見逃せなくて、デビュー作「When The Heart Emerges Glistening」からそういう意識の発露は見られたわけでした。

すべての黒人の芸術には、同じメッセージが常にある。黒人は Black Lives Matter がムーヴメントや、スローガン、ハッシュタグになるずいぶん前から、我々の命が大切だと言い続けてきた。それは今後も決して変わらないだろう。

Ambrose Akinmusire - Origami Harvest

Ambrose Akinmusire - Origami Harvest

Genre:ジャズ
Style:コンテポラリー・ジャズ、ヒップ・ホップ
Release:2018
Label:Blue Note
Ambrose Akinmusire (tp), Sam Harris (p), MIVOS Quartet (st), Kool A.D. (vo), LMBRJCK T (vo), Michael Aalberg (key), Walter Smith III (ts)

2018年の衝撃「Origami Harvest」。アンブローズ・アキンムシーレの政治性がリリックを通して発露した、ジャズとポリティクスを巡る連綿たる潮流に新たなページを切り開いた超傑作。

アルバム・タイトルの Origami は黒人たち、特に男性は、その型に合うか否かに関係なく、さまざまな形で社会に屈しなければならない、ということを表しているんです。この曲を書いている時に息子が生まれて、こうして繰り返す生命の誕生の中で生まれるにものについて考えたんです。

Ambrose Akinmusire - A Rift In Decorum: Live At The Village Vanguard

Ambrose Akinmusire - A Rift In Decorum: Live At The Village Vanguard

Genre:ジャズ
Style:コンテポラリー・ジャズ
Release:2017
Label:Blue Note
Harish Raghavan (b), Justin Brown (ds), Sam Harris (p), Ambrose Akinmusire (tp)

最新作「On The Tender Spot of Every Calloused Moment」と同じ布陣でのヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ。

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Joshua Redman, Brad Mehldau, Christian McBride & Brian Blade - RoundAgain (2020)

Joshua Redman, Brad Mehldau, Christian McBride & Brian Blade - RoundAgain

ジョシュア・レッドマン、ブラッド・メルドー、クリスチャン・マクブライド、ブライアン・ブレイド|ラウンドアゲイン

Genre:ジャズ
Style:コンテンポラリー・ジャズ
Recording:2019
Release:2020
Label:Nonesuch
Joshua Redman, Brad Mehldau, Christian McBride, Brian Blade

26年前の1994年「Moodswing」をリリースしたニューヨーク・ジャズ・シーンの昔は若手、今は大御所によるカルテットの2020年新作。全曲をレッドマンが書いた前作と異なり、今作ではそれぞれの曲を持ち寄っていて、レッドマン3曲、メルドー2曲、マクブライド1曲、ブレイド1曲の全7曲。それでも、アルバム中、ブラッド・メルドーの作品が光ってるか、と個人的には思います。

ちなみに昨年19年のグラミー賞にはマクブライド「Christian McBride's New Jawn」、レッドマン「Come What May」、メルドー「Finding Gabriel」がノミネート。最終的に受賞したのはブラッド・メルドーの傑作「Finding Gabriel」でしたが、その3人が揃っているだけでも確かにアヴェンジャーズっていう感じです。

肩に力を入れずにリラックスしているのが伝わってくるので、気軽に楽しめる作品に仕上がっています(と思います)。

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