ハンニバル・マーヴィン・ピーターソン Hannibal Marvin Peterson - Hannibal In Berlin (1977)
ハンニバル・マーヴィン・ピーターソン - ハンニバル・イン・ベルリン
- Genre:ジャズ
- Style:スピリチュアル・ジャズ、ブラック・ジャズ、モーダル
- Recording:1976
- Release:1977
- Label:MPS
- Steve Neil (b), Diedre Murray (cello), Allen Nelson (ds), Michael Cochrane (p), George Adams (ts), Hannibal Marvin Peterson (tp)
ハンニバル・マーヴィン・ピータソンのアルバム、3回目のご紹介。自主リリースしたリーダー・デビュー盤後、独MPSからリリースすることになった2枚目のリーダー作。その後もアメリカでの吹き込みは難しかったようで、今度は1976年のベルリン・ジャズ・フェスティヴァルでのライブ録音。MPSリリース。
冒頭「The 23rd Psalm」。詩篇という単語が唐突に出てくるところがスピリチュアルですが、ハンニバルがクリスチャンかどうかは知るところではありません。ハンニバルがハイ・トーンで吹きまくる様が圧巻で、トランペットで再現されたシーツ・オブ・サウンドのような、コルトレーンが舞い降りたような怒涛のドライブ感。コルトレーンの死から約10年、彼のスピリッツとシーツ・オブ・サウンドはハンニバルというカルタゴの将軍の名を冠した一人のトランペッターに、象のいななきサウンドとしてしっかりと引き継がれていたのでした。しかもヨーロッパの聴衆を巻き込んで。
途中、コルトレーンのカバー「Bessie's Blues」を挟みつつ、ラスト「My Favourite Things」へ。正確にはコルトレーンの「My Favourite Things」へ。このアルバム一番の聴きどころ、と言いたいところですが、個人的には「The 23rd Psalm」で勝負あり。ハード・パッピンな「Bessie's Blues」、モーダルなトラック 4「Swing Low Sweet Chariot」も聴きどころです。