英国ジャズのエッセンス Michael Garrick w/ Norma Winstone - The Heart Is A Lotus (1970)

マイケル・ガーリック - ザ・ハート・イズ・ロータス
- Genre:ジャズ
- Style:ブリティッシュ、モード・ジャズ
- Recording:1970
- Release:1970
- Label:Argo
- Art Themen (cl, fl, ss, ts), Jim Philip (cl, fl, ts), Coleridge Goode (b), Dave Green (b), Trevor Tomkins (ds), Ian Carr (tp. fh), Don Rendell (fl, ss, ts), Michael Garrick (key), Norma Winstone (vo)
この前夜1968年にBBC Jazzに吹き込んだ発掘音源「Prelude To Heart Is A Lotus」を以前紹介しました。これはその本編。プレリュードとは完成度が違う、英国ジャズのエッセンスがぎっしりと詰まった歴史的名盤です。
チェンバロで始まる冒頭タイトル・トラック「The Heart Is A Lotus」は言うに及ばず、このアルバムの主人公といえるノーマ・ウィンストンが七面六臂の活躍。トラック 2「Son By The Sea」への繋がりが素晴らしい。ボーカル無しのインストはドン・レンデル、イアン・カー、アート・シーメン、ジム・フィリップのソロの応酬が気持ちよく、捨て曲なし。
トラック 3「Torrent」はこれぞ英国ジャズなバップ・ナンバー。トラック 4「Temple Dancer」はオリエンタルなテーマを中心に据え、序盤はマイケル・ガーリック、中盤以降はイアン・カーやドン・レンデルらホーン勢が、終盤にかけてマイケル・ガーリックとノーマ・ウィンストンも加わる叙情詩。トラック 4「Blues On Blues」への流れも緩でつながりつつ、今度はモーダルな演奏へ。ホーン隊のソロが聴きどころ。
アルバム中盤から終盤にかけては一曲の中でのドラマがより顕著になり、緩急緩の展開から耳が離せない。
