ジャズの名盤・名作をご紹介

ジャズの名盤探検隊

ブレンダン・エダー・アンサンブル Brendan Eder Ensemble - To Mix With Time (2020)

Brendan Eder Ensemble - To Mix With Time

ブレンダン・エダー・アンサンブル|トゥ・ミックス・ウィズ・タイム

Genre:インストゥルメンタル
Style:チェンバー、ネオ・クラシカル
Release:2020
Brendan Eder (ds, synth), Henry Solomon (as), Sarah Robinson (fl), Amber Wyman (bassoon), Vincent Camuglia (cl), Logan Kane (b), Sam Wilkes (b), Paul Curtis (bassoon), Andrew Leonard (cl), Adam Ratner (g), Colleen Green (vo), Veronica Bianqui (vo)

良質の音楽を提供しながら、まだまだ名前の知られていないアーティストはたくさんいるものです。今やフィジカルにはディストリビュートせず、Bandcamp などで配信をするのがスタンダードになってきつつあります。前回の記事で取り上げたブルーノ・メジャー Bruno Major のように配信から大ヒットするようなミュージシャンもいますが、そういうアーティストは多分一握りに限られるのでしょう。多くのミュージシャンに発表の場が自由に与えられているのは素晴らしいですが、なんでもかんでも可能なポスト・モダンの時代に広く受容されることはむしろ以前より難しくなっているのかもしれません。

ブレンダン・エダーもまだこれから広く知られるようになる人でしょう。ペンギン・カフェ・オーケストラ Penguin Cafe Orchestra が「Niun Niggung」時代のマウス・オンマーズ Mouse On Mars と合体したかのような不思議なサウンドが特徴。サム・ウィルクス Sam Wilkes 参加作品。

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ジャズやブラジル音楽が好きです。ふーん、これはジャズなのか、という名盤から、うん、これはジャズじゃないね、という名盤まで。ご意見・ご感想などがあればX(旧Twitter)まで。@elenco

アール・ブリュットの音楽とは アドルフ・ヴェルフリ Adolf Wölfli - The Heavenly Ladder (2011)

Adolf Wölfli - The Heavenly Ladder

アドルフ・ヴェルフリ|ザ・ヘヴンリー・ラッダー

Genre:コンテンポラリー
Style:弦楽、室内楽
Recording:2011
Release:2011
Label:Sub Rosa
Baudouin de Jaer (violin)

アドルフ・ヴェルフリ (1864-1930) は31歳で精神病院に収容され、その生涯を病院で終えたスイスの画家です。画家といっても、ヴェルフリは美術を専門的に学んだ経験はありませんし絵だけではない…作家といったほうがいいでしょうか。彼はアール・ブリュット(アウトサイダー・アート)を代表する作家の一人。現代アートに多大な影響を与えました。

スイスのボーヴィルに生まれたヴェルフリ。7人兄弟でしたが幼い頃に2人は亡くなり、石工の父はアルコール中毒で、生活は貧しさを極めました。家族は離散し、8歳のアドルフは母に連れられべルンの郊外に移住。しかし、まもなく母が亡くなり、別れた父も発狂してその翌年に死亡、10歳の時に里親へ出されます。その後、農場労働者として働き、軍に入隊しますが、児童虐待で有罪判決を受けた後、1895年に今で言う統合失調症を発症。1895年から1930年の死去までベルンのヴァルダウ精神病院でその生涯を過ごします。

ヴェルフリは入院当初から絵を描き始めます。ヴェルフリの表現方法は独創的かつ多彩です。彼は世界を巡る壮大な物語を創作し、色とりどりの挿絵を散りばめました。テキストやドローイング、コラージュが混じり合った空想世界を創造したのです。生涯に作った作品は25,000ページ。45冊の作品に及び、その全てが細部まで細かく描き込まれた密度の濃いものになっています。

この作品は、アドルフ・ヴェルフリが図像に残した楽譜を独自の解釈のもとに、ベルギー人ヴァイオリニスト・作曲家のボドゥアン・ド・ジャエル Baudouin de Jaer が五線譜に書き起こし演奏された美しい音楽集です。

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美しきジョン・ケージの音世界 The Beautiful World of John Cage

最終更新日:2020-03-05

ジョン・ケージ John Cage という名前を聞くと多くの人が、奇抜な発想で20世紀音楽をアメリカから牽引したというイメージを思い浮かべるのではないでしょうか。4分33秒しかり。たしかにそういう面もありますよね。でもそれだけじゃないんです。ジョン・ケージという人の音楽はとても美しい側面があります。その美しさを味わうためのアルバム選をここでは不定期に更新していきます。

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リチェルカール・コンソート来日!ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2013

2014年早々 1/21~1/23 に NHK BS で「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2013」の特集が組まれるみたいで(音楽情報はぶらあぼ等で調べている)、こういうのは実際に足を運んだものほど楽しめたりします。

GWとはいえ、音楽祭に通しで参加することは中々難しく、お目当てのフィリップ・ピエルロ Philippe Pierlot 率いるリチェルカール・コンソート Ricercar Consort を見るだけでしたが、間違いなく今年のハイライトでした。

2014年のラインナップの発表は2月中旬、今から楽しみです。

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン 2013

東京国際フォーラム内エレベーター上にて。公演直後のフィリップ・ピエルロがエレベーターを上がってきて、あまりの思いがけなさに、握手を求めながら咄嗟に出てきた一言は、

Fantastic!

サイン会ブースにはモディリアーニ弦楽四重奏団の姿が。

モディリアーニ弦楽四重奏団
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