ジャズの名盤・名作をご紹介

ジャズの名盤探検隊

シヴーカ Sivuca - Sivuca (1973) / Live At The Village Gate (1975) / Putte & Sivuca (1969)

Sivuca - s/t

シヴーカ|s/t

Genre:ブラジル
Style:ブラジリアン・フォーク、サンバ、MPB
Release:1973
Label:Vanguard
Charles Chappelear (b), Sadiq Shabazz (ds), Sivuca (key, g, accordion, per, vo), Angel Allende (per), Morris Goldberg (ss, as, cl, fl), Cindy Kimball (vo), Sue Cummins (vo)

ジャケットはどうみてもギターを持った仙人のようにしか見えませんが、この時シヴーカ御年43歳!二十歳くらいの時にこのアルバムに出会ったときはそのジャケットのインパクトに恐る恐る中身を聴いたものです。エルメート・パスコアルならぬ白髪の仙人か怪人にしか見えませんね。リリースはヴァンガード Vanguard ですし、ちょっとジョン・フェイヒィのような怖いもの見たさもありましたっけ。

シヴーカが日本の音楽ファンに浸透したきっかけは90年代に始まったフリー・ソウルのブームや、カフェ・ブーム、それにクラブー・シーンでの再評価が著しかったからです。本人の風貌はともかく、ギターとアコーディオンと歌を自由にブラジルのグルーヴの俎上で自由奔放に表現するシヴーカの音楽性は、広く日本のおしゃれ音楽ファンの間で受け入れられました。

シヴーカは1930年生まれ。本名はセヴィリーノ・ディアス・ジ・オリヴェイラといい(Sivuca という名前はどこから…)、幼少の頃からアコーディオンを弾きこなしたそうで、ジャケットの印象でギタリストと思い込みがちですが、基本的にはマルチ・プレイヤーですね。50年代の初レコード吹き込み以降、50年代末にはブラジルの音楽大使としてヨーロッパに出向いて、そのまま仏パリに移住。63年頃に、折からのボサ・ノヴァ・ブームに湧いていたニューヨークに移り、ハリー・ベラフォンテやミリアム・マケバ、オスカー・ブラウン JR. らのレギュラー・メンバーとして活躍。要は世界中を楽旅しながら生活して、フランスやスウェーデンなど、各地にリーダー作を残しました。これはそうして73年にヴァンガードからリリースされたセルフ・タイトルド・アルバム。

シヴーカの音楽性は、決して古びないフォークロアのような性質を持ちながら、ボサ・ノヴァのような落ち着きと大人っぽさ、そしてMPBの自由奔放さを持ち合わせた、現代のブラジル音楽シーンに繋がるものです。「Berimbau」からビル・ウィザーズ Bill Withers の「Ain't No Sunshine」を同一線状に並べて料理してしまう幅広い音楽性は、今後も世界の音楽に興味津々な音楽ファンの耳を納得させることでしょう。

Sivuca - Live At The Village Gate

シヴーカ|ライヴ・アット・ザ・ヴィレッジ・ゲイト

Genre:ブラジル
Style:ブラジリアン・フォーク、サンバ、MPB
Release:1975
Label:Vanguard
Mervin Bronson (b), Sadiq Shabazz (ds), Angel Allende (per), Sivuca (vo, g, accordion, p, per), Cindy Kimball (vo, per), Morris Goldberg (woodwind)

ヴァンガードからの2作目のリリースとなったのは、ニューヨークの名門ジャズ・クラブであるザ・ヴィレッジ・ゲイトでのライブ録音。

Sivuca - Putte Wickman & Sivuca

シヴーカ|プッテ・ウィックマン & シヴーカ

Genre:ブラジル
Style:ボサ・ノヴァ、サンバ、MPB
Recording:1969-1-27
Release:1982
Label:Four Leaf Clover Records
Sture Nordin (b), Putte Wickman (cl), Nils-Erik Slörner (ds), Sivuca (g, accordion, vo), Bengt Lindqvist (og)

コレは素晴らしい作品で、スウェーデンで録られたブラジリアン・フレーヴァー溢れるユーロ・ジャズという見方もできると思われます、シヴーカがユーロ・ジャズのカルテットに参加した、みたいな。それくらいプッテ・ウィックマンのクラリネットとベングト・リンドクヴィストのオルガンが素晴らしくて、そこにシヴーカが絡んでくるジャジーなテイストはもはや感動的なくらい。選曲も申し分なしで、シヴーカの最初の一枚はこれがオススメです。

プッテ・ウィックマンは日本ではあまり知られていませんが、スウェーデンのジャズ界では有名なクラリネット奏者で、1924年生まれなのでシヴーカより6歳くらい年上です。Sonet や Odeon といった北欧のレーベルから数多くリーダー作をリリースしていて、ベニー・グッドマン風のの音楽性~レニー・トリスターノにも通じる音楽性で40年代~60年代に活躍したジャズ・ミュージシャンです。

@ 管理人
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