ジャズの名盤・名作をご紹介

ジャズの名盤探検隊

宮沢昭 - Four Units (1969), いわな (1969), 木曽 (1970)

宮沢昭 - Four Units (1969)

Akira Miyazawa - Four Units

Genre:ジャズ
Style:和ジャズ、ポスト・バップ、モーダル、フリー
Recording:1969
Release:1969
Label:Union Records
宮沢昭 (ts, fl), 佐藤允彦 (p), 富樫雅彦 (ds), 荒川康男 (b)

「いわな」収録2ヶ月前(1969年4月、宮沢昭+富樫雅彦トリオの同メンバー)の収録。同じメンバーで録る「いわな」、そしてそれに続く「木曽」(ドラムが森山威男)のドバーッとしたモード感とは違う種の、先鋭的かつどこか冷静なカルテットを聴くことができる。つまり渋い。

トラック 1「Four Units」は富樫雅彦のドラムが光るフリー・インプロヴィゼーション。トラック 2「惰眠」は佐藤允彦のピアノが張り詰めた緊張感を演出している。トラック 3「スカボロー・フェア」は、サイモン・アンド・ガーファンクル版で有名なイギリスの歌。この選曲とサウンドにはコルトレーンの影響が見え隠れ。トラック 4「虹鱒」からトラック 5「ブラック・バス」にかけてもコルトレーンの影響が濃い。

ちなみに怒涛の69年に富樫雅彦はこの「Four Units」と次の「いわな」のほかに、3月と7月に佐藤允彦とのトリオで「パラジウム」、「トランスフォーメイション」、「デフォメイション」を録音。5月と11月にはカルテットで「ウィ・ナウ・クリエイト」、「スピード・アンド・スペイス」。12月には足立正生監督「略称・連続射殺魔」のためのサウンドトラックとして、高木元輝と「アイソレーション」を録音した。

Akira Miyazawa - Bull Trout

Akira Miyazawa - Bull Trout

Genre:ジャズ
Style:和ジャズ、モーダル、フリー
Recording:1969
Release:1969
Label:VICTOR WORLD GROUP
宮沢昭 (ts), 佐藤允彦 (p), 富樫雅彦 (ds), 荒川康男 (b), 瀬上養之助 (per)

いわな、河ます、あゆ、にじます、の4トラウトで構成された、日本ジャズが辿り着いたコルトレーン文脈の一つの到達点。「木曽」とともに宮沢昭の最高傑作。

トラック 1「いわな」の後半からのサンバ調のリズム~「河ます」の凛々しく耽美なモーダルな演奏にかけてが聴きどころ。その後も「あゆ」に聴ける甘くないバラード、「にじます」でのバッピン。

Akira Miyazawa - Kiso

Akira Miyazawa - Kiso

Genre:ジャズ
Style:和ジャズ、モーダル、フリー
Recording:1970
Release:1970
Label:VICTOR WORLD GROUP
宮沢昭 (ts, fl), 佐藤允彦 (p), 森山威男 (ds), 荒川康男 (b)

ドラムスが下半身の機能が奪われた富樫雅彦から山下洋輔トリオの森山威男に代わったものの、前年の「いわな」から大きな路線変更はない。タイトル・トラック「木曽」に聴ける佐藤允彦の奔放なピアノ・パート、森山威男のドラム・ソロ、そしてそこから一気にバンドが流れ込む中盤~後半部が凄い。トラック 2「浅間」ではフリー色の強いハイ・テンションのバックを泳ぐ宮沢昭のテナーが心地よい。

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