ロマーノ・ムッソリーニ Romano Mussolini Trio - Mirage (1974)

ロマーノ・ムッソリーニ・トリオ|ミラージュ
- Genre:ジャズ
- Style:イタリアン・ジャズ、レア・グルーヴ
- Recording:1974
- Release:1974
- Label:PDU
- Glauco Masetti (as), Piero Montanari (b), Roberto Spizzichino (ds), Romano Mussolini (fr), Tullio de Piscopo (per)
ベニート・ムッソリーニ(あのイタリア元首相)の息子として生まれたロマーノ・ムッソリーニ。政治とは無縁でむしろジャズ・ピアニストや画家、それに売れない映画プロデューサーとしてよく知られていたらしい。ジャズ・ピアニストとしてはヌンツィオ・ロトンド Nunzio Rotondo のクインテットで1956年にデビュー。この作品は70年代の電化作品で、フェンダー・ローズにエレクトリック・ベースとパーカッションを配したいかにもレアグルで人気のありそうな編成となっています。
デューク・エリントン作のトラック 1「The Twitch」はフェンダー・ローズが端正にスウィングするライトなノリ。そのままオスカー・ピーターソンへのオマージュ「Omaggio A Oscar Peterson」もエレピ・スウィング。元々スウィングやバップ感が持ち味のピアニストなので、これはもしかするとレアグル人気盤にありがちなキラー・チューンが1~2曲あって、それ以外は結構フツーという感じですか、と聴きすすめていくわけです。
トラック 4「Hong Kong」でがらっと空気感が変わって、ラロ・シフリンのような妙にシリアスな雰囲気がナイス。続けてタイトル・トラック「Mirage」はベースが引っ張るエレピ・ジャズ・ファンク。これがキラー・チューンですね!そのまま「Blues For Alexandra」「Archel's Lullaby」もライトなファンクでいい感じ。中盤から終盤まで飽きさせないで聴かせてくれる好盤です。
