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ジャズの名盤探検隊

名曲「Soul Brother」収録 ハンニバル・マーヴィン・ピーターソン Hannibal Marvin Peterson - Hannibal (1975)

Hannibal Marvin Peterson - Hannibal (1975)

ハンニバル・マーヴィン・ピーターソン - ハンニバル

Genre:ジャズ
Style:スピリチュアル・ジャズ、ブラック・ジャズ
Recording:1975
Release:1975
Label:BASF/MPS
Stafford James (bs), Chris Hart (per), Diedre Murray (cello), Thabo Michael Carvin (vo, per), Michael Cochrane (p), Hannibal Marvin Peterson (tp, vo)

ハンニバル・マーヴィン・ピータソンのアルバム、2回目のご紹介。通称象さん。自主リリースしたリーダー・デビュー盤の後、やはりアメリカ国内での吹き込みは難しかったようで、独MPSからリリースすることになった2枚目のリーダー作。総じてファーストを積極的に推し進めたグレイトな好盤。

中規模のビッグ・バンドのブラック・ジャズだとフリーの要素が強かったりするものですが、あくまでもソフィスティケートされたスピリチュアルに留まっているのが見事で、形式的にはテーマに続くソロがあって、それがバトンされていくところなども案外伝統的だったりもします。もしかするとトランペットという楽器の特性上ゆえの音楽性ということもあるかもしれません。

冒頭「The Rabbit」はアルバム全体の方向を決定づける序曲で、ハンニバルの高らかなトランペットとディーダー・マレイのチェロが印象的。そのまま雪崩込むトラック 2「Revelation」は洗練されたスピリチュアルの極みとでもいえるストレート・アヘッドなナンバー。トラック 3 は緩で「Misty」。トラック 4「The Voyage」は後期コルトレーンの影響であろう呪術的・土着的な儀式性が濃く、それにしては耳触りが良い。ラストを締めくくるのは、マルコムXに捧げられた「Soul Brother」で、このアルバムのハイライトにしてハンニバル史に燦然と輝くスピリチュアル・ファンク一大絵巻。14分に及ぼうかとする大曲を一気に聴かせる張り詰めたテンション、それに自らの音楽への揺るぎない信念がなせるハイトーンのトランペット・ソロは正にジャケットが象徴する象のいななき。

@ 管理人
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