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ジェフ・ギルソン・マラガシー Jef Gilson Malagasy - At Newport Paris (1973)

Jef Gilson Malagasy - At Newport Paris (1973)

ジェフ・ギルソン・マラガシー - アット・ニューポート・パリ

Genre:ジャズ
Style:フレンチ・ジャズ、モード・ジャズ
Recording:1973
Release:1973
Label:Palm
Frank Raholison (ds), Sylvain Marc (ds), Gérard Rakotoarivony (b), Jef Gilson (key), Ange Zizi Japhet (per), Sylvain Marc (per, b, vo), Del Rabenja (ts)

40年代からフランスのジャズ・シーンで活動を始め、60年代には仏ジャズ界が急激に進化する只中で中心を担っていた鍵盤奏者ジェフ・ギルソン。ヨーロッパに留まらない異種格闘技でのコラボレーションや(ダブル・シックスのメンバーでもあったり)、民族音楽への傾倒が、68年のマダガスカル訪問を機にブレイク・スルー。旧フランス領マダガスカルの現地ミュージシャンとの結合体がこのマラガシー。そのマラガシーがギルソンの自主レーベル Palm からリリースした3枚の傑作のうちの73年リリース作。

ギルソン自体はそんなに目立つプレイはせずに、フェンダー・ローズで伴奏しながら全体の進行をコントロールする音楽監督役。なので、それ以外の奏者が基本的にはプレイの前面に出てきていて、モーダル・ナンバーでは Del Rabenja のテナー、マラガシーとしての文法では Frank Raholison のドラムと Gérard Rakotoarivony のベース、Ange Zizi Japhet のパーカッションが牽引を担います。

テーマを持ったトラックでのジャズ・イディオムと、ワールド・ミュージック・クラスのリズム・トラックが随所で交錯する様は聴きもので、異国情緒程度のスピリチュアリティに収まっていないところが素晴らしい。侵食とか逸脱として美学を構築するのではなくて、西欧と非西欧がコラボレートする過程の中で染み出してきた西欧性の記録であるから、これはヨーロッパの名作といって間違いないでしょう。ベスト・トラックはその精神に貫かれたモーダル・ナンバー「Buddah's Vision」。

@ 管理人
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