過渡期のマニュエル・ゲッチング アシュ・ラ・テンペル Ash Ra Tempel - Schwingungen (1972)
アシュ・ラ・テンペル|振動
- Genre:プログレッシブ・ロック
- Style:クラウトロック、サイケデリック・ロック
- Release:1972
- Label:Ohr
- Wolfgang Müller (ds, vib), Matthias Wehler (as), Uli Popp (bongos), John L. (vo), Hartmut 'Indra Rogér' Enke (g, b), Manuel Göttsching (g, org)
クラウス・シュルツ Klaus Schulze が脱退したアシュ・ラ・テンペルの2ndアルバム。1stの暴虐性はそのままに、静と動が同居し、反復や実験性といったこれからのマニュエル・ゲッチングのギター・サウンドの萌芽が伺えます。その様が、クラウトロックという枠組みを超えはじめ、広くサイケデリック・サウンドを体現するようになってきた、いわば過渡期のマニュエル・ゲッチングと言えますね。この浮遊感とトリップ感、どこかブルージーなサウンドはこの時期ならでは。過渡期とは素晴らしいアルバムが誕生する瞬間でもあるのですね。よく初期ピンク・フロイド Pink Floyd が引き合いに出されますが、例えばエンブリオ Embryo とカン Can のハイブリッド的存在として捉えても面白いかもと思うのです。
邦題は「振動」。アルバムは大きく2部構成で、前半部の「Light And Darkness」と後半部の「Schwingungen」。アンビエントな静だけを楽しみたいのであれば、「Schwingungen」。ただ、このアルバムのハイライトは「Light And Darkness」の「Darkness」にあたるトラック 2。ゲッチングが残したサイケデリック・ギター・ワールド・オブ・クラウトロック。







